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飛行機が着陸する衝撃で目が覚めた。
窓の外を見ると、見慣れない滑走路が広がっている。
俺は、縁のない地に降り立ったのだ。
飛行機を降りて荷物を受け取ると空港を出て、高速バスに乗り継いだ。
高速道路はバカンスの時期などとっくに終わってるはずなのに、車がわんさか走っている。
だが、次第に高速道路に走ってる車がぽつぽつとしか走らなくなっていた。
気づけば乗客もかなり減っている。
どんなとこで降りなきゃいけないのだろう?
俺が不安になっているとバスの運転手が車内アナウンスを流した。
「次の鹿児島駅が終点です。ご利用ありがとうございました。」
そう、俺は鹿児島まで来たのだ。
そして、駅に着くとそこからまた民間バスに乗り換えて、更に目的地までタクシーに乗り継いだ。
何時間経っただろうか?
外はすっかり薄暗くなってきていた。
俺は写真に乗ってる住所のレストランにとうとう着いた。
車がたくさん停まっている。
それに、酔っ払った作業服を着た田舎のおじさんたちが大声で笑いながらフラフラと出てくる。
田舎は品がない。
俺は、スーツケースを持ってレストランに入った。
レストランはアットホームな内装で、懐かしい匂いがした。
壁には、若い子たちの落書きがある。
そして、店主の趣味なのか若い高校生ぐらいの子たちの写真が額に入れられて壁に掛けてある。
きっと、この写真の子たちは学校の人気者グループなのだろう。
俺が生涯をとおして関わることのない人種だ。
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