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先程までとは比較にならない程に巻き上げられた粉塵が晴れた後には、シャドウの姿は文字通り影も形もなくなっていた
「クッ……」
しかしそれだけ凄まじい力を使ったせいか、直斗の体にも膨大な負荷がかかり、膝を折る。それまでに受けた攻撃のダメージが蓄積していたのもあったのだろう
「直斗っ!」
体制を崩した直斗に鳴上達は慌ててかけよる
「大丈夫、です……少し疲れただけで……」
「クマ、頼む」
「ほいほーい、メディアラハン!」
クマがペルソナに指示を出すと鳴上達の周囲に癒やしの力が踊る。癒やしの力は傷を癒やすだけでなく、鳴神達の失われた体力も回復したのか、直斗はゆっくりと立ち上がった
「サンキュー、クマ公」
「助かりました、クマ君」
「それにしても、シャドウが居たという事は……」
鳴上は視線を映すと、そこに何かがいる様な目つきで校舎を睨む
「えぇ、恐らく、ここに件の少年が居るんでしょうね」
直斗の言葉に全員が頷くと、誰ともなく校舎に向けて駆け寄った
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