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ついに私は女子高生になった
校内に入ると大きく深呼吸をしてから両手を上にあげ伸びをして高校生になったという実感を得た
幸せに浸っていると
後ろから誰かに抱きつかれた
振り返ってみると
満面の笑みで私に
「おはようっ!!」
と挨拶をしてきた。
抱き付いて来たのは中学生の頃からの親友の市川美佳(イチカワ ミカ)だ
それに私も満面の笑みで元気よく「おはよう」と答えると
美佳は顔をほんのり赤く染めて
美佳「菜月可愛すぎるよっ」
と言ってきた。
女の私が言うのはアレだが
私がもし男だったら絶対好きになるぐらい可愛いのだ。
栗色の肩につかないぐらいの短い髪に軽くカールが掛かっていて、睫毛が長くでくりくりの瞳…
背も小さくつい抱き締めたくなるような存在だ。
菜月「それ、美佳が言えるような立場じゃないよ。美佳の方が断然可愛いから!」
美佳『何言ってんの、お馬鹿菜月。あんたどれだけ可愛いと思ってんのよっ 彼氏がいないなんて有り得ないぐらいよ』
確かに私は生まれてこの方<彼氏>というものが出来た事がない
う~んと唇に人差し指を添えて首を傾げ考えている格好をしていると美佳が抱きつく腕に力を加えてきた。
思わず、どうしての?と聞くと
ちらりと私に視線を向け
てから溜め息を吐いてから私から離れた。
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