運命の出逢い?

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***** 「ホント、姫希って恋愛にドライよねー。」 「そう? だって私は、運命とかそういうの信じないし。見たことも経験したこともないことを期待して待ち続けるほど、子供でもないし。」 そんなことを話しながら、私は望美と一緒に二次会の会場へと移動していた。 彼女の運転する車の助手席に乗って、向かったのは海沿いにあるパーティー会場。 6月の湿気と、海の匂いが混じった湿気が、じめじめと身体に纏わりつく。 受付を済ませて会場に入ると、そこには既に沢山の人たちで賑わっていた。 「うわ……結構、人いっぱいだね。」 そう言いながら、隣にいる望美を見ると、既に彼女は獲物を狩る準備を始めていた。 「男前発見!!」 「えっ……マジ?」 興奮気味の彼女の言葉に、思わず反応してしまう私。 それもそのはず。 理想の高い彼女の口から『男前』というキーワードが出るのは、珍しいことだから。 彼女が指し示す方を見てみると、確かにめちゃくちゃ爽やかな男性が立っている。 茶色い髪に程よく高い身長、稀にみる男前だった。 「……話しかけてくれば? オフィスラブを探すんでしょ?」 彼女の話に乗っかりつつも、既に興味は目の前の料理に向いている。 .
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