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次の日、
結くんよりも先に目が覚めた。
昨日、俺にしがみついて可愛く寝ていた結くんは、今朝になると、口を開け、裸で大の字になり、いびきをかいて眠っていた。
「ぐかあーっ……くぅー……かああぁ……」
これはこれで……別人だよなぁ……。
結くんに布団をかけてあげるとお風呂場へ行き、バスタブにお湯を溜める。
結局、昨日お風呂入らなかったし、結くんも起きたら入りたいって言うよね。
台所へ戻ると冷蔵庫を開けて牛乳を取り出す。
カップに注いでレンジに入れ、出来上がったホットミルクを飲んでいるとドタドタと俺の部屋から足音が聞こえてきた。
結くん、起きてきたみたい。
「おはよ~、結くん」
「……んぁ……はよ……」
結くんはシャツ1枚羽織ったままリビングへ出ると、目を細めて頭を抱える。
「ちょー頭いてえぇ……ぐぁんぐぁんすんだけど……しぬ……」
そして、ソファーに倒れこんだ。
「なんか飲む?」
「あー……コーヒー……コーヒーいれて……濃いめで……」
結くんはうつぶせに倒れたまま腕を伸ばしてインスタントコーヒーがある場所を力なく指さした。
「はいはーい、入れるねっ」
「……つーかさぁ……俺、どうやって帰ってきた……?」
「え?陽翔くんに連れてきてもらったんだよ?」
「陽翔……?あれ……そうだっけ……」
「そうだよ。あとでありがとうメールした方がいいんじゃない?」
「ん……そうする……」
「はい、コーヒーできたよ」
「さんきゅ」
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