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「てか……お前なにその格好!」
「え?ああ、ボタンちょうだいって言われたからあげてきた」
「あげすぎだろ!ほぼ裸じゃん!」
「あ、でも、シャツのボタンは2つ残してきたよ」
「変質者に間違えられなくて良かったな」
たしかに……こんだけ上半身露出してたら……変質者か。
「で、式はちゃんと参加出来たか?どうせお前のことだから証書もらったあとは爆睡してたんだろ」
「さっすが結く~ん」
「当たりかよ……」
「いいのいいの。ちゃんともらえたんだから。じゃんっ」
俺は卒業証書を広げると結くんの前に出して見せた。
誰よりもいちばんに結くんに見せたかった卒業証書。
結くんはしばらく証書を眺めたあとで、優しく微笑んだ。
「良かったな」
「うん!」
「卒業おめでとう」
「結くん……」
俺が聞きたかった言葉。
見たかった笑顔。
嬉しくて、幸せすぎて、
ジーンと胸が熱くなる。
「結くんありがと……」
ギューッと抱きしめると結くんの肩に顔をスリスリとうずめた。
大好きな結くんの香りがして胸がキュンとする。
「超うれしい、超好き、超エッチしたい……」
「お前、今どさくさに紛れてとんでもないこと言ったろ」
「ありゃ、バレた?」
そのままカプッと肩を甘噛みする。
「ひゃあ……ん!」
かーわーいーっ。
超かわいいーっ。
なんで結くんの喘ぎ声ってこんなかわいいんだろ?
男の子なのに。
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