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「ぷはぁ~。きもちいいぃー」
泡を手に取るとフッと息を吹きかけ結くんのほうに飛ばす。
「わっ、ベタなことしてんじゃねぇよ」
「いいじゃない、ベタ。やってみたかったんだもん」
泡は結くんの前髪にピタリとくっついた。
「可愛い……可愛い可愛い可愛い」
「こえーよ。つぶやくな」
「だって本当に可愛いんだもん。食べちゃおっかなー……」
泡で隠れてることをいいことに結くんのそれに手を伸ばしてみたが、あっさりとつかまれてしまった。
「だめ」
「え~っ」
「どーせお前、寝るときもやろうとか言うんだろ?」
「もちろん」
「今日は疲れたからベッドでだけにして。今やったら確実に保たない」
「そっかあ……結くん、もう若くないもんね……ごめんね、無理言って」
「おい、コラ。人を老人扱いすんな!まだ22歳のピチピチじゃ!」
「22歳か……大人だなぁ……俺が22歳のときは26歳、俺が26歳のときは……え、うそ、三十路?」
「余計な計算すんなよ。結構気にしてんだから……年の差」
「そうなの?」
「そうなの。全く……知里も早く大人になれ……」
「いや、だからアッチの技術は大人だって」
「そう言うことじゃねーよ!も~……お前全然わかってない……!」
結くんはブスッとすると少しだけほっぺたを膨らませた。
「お前が大人になったら俺はちゃんと言いたいことが……」
「へ?なに?」
「な、なんでもないっ!」
ブツブツ言ってた独り言が聞こえなくて聞き返したけど、結くんは答えてくれなかった。
顔が赤いけど……なんか恥ずかしいことでも考えてたのかな?
エロいこととか?
……それはないか。
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