1547人が本棚に入れています
本棚に追加
『なんれ~、れんわれらいのぉ~?おれのこと……きらい?うわあぁぁんっ』
訳:なんで電話出ないの?
で、合ってるよね。
ていうか、待って。
え?これ結くんなの?本当に結くん?何かの間違い?いやでも声は完全に結くんだよね?え?なに?なにがどうしてこんなことに?どうしよどうしよ!軽くパニックだよ、俺!
『もおおお、おこっら!きょうはいえにはかえらないお!ちぃにゃんのばかああぁ!もお、しらないんらかっ……』
――ピーッ。
そこでメッセージが切れていた。
えっと……これはいったい……電話掛け直したほうがいいのかな……あ、でも、もう1件入ってるし、そっち聞いてからのほうが……。
とりあえずもう1件も聞いてみることにした。
『あっ、ちーちゃん!?俺、陽翔!』
陽翔くん?
『結なんだけど、完全にレッドゾーン入った。今から連れて帰るから、とりあえず冷たい水と、すぐ寝れるように布団用意しといて……あっ!コラ!結!どこに寝てんだ!つか、それ以上服脱ぐなっ……』
――ピーッ。
「……陽翔くん。全然わかりません」
レッドゾーンってなに?結くんがレッドゾーン?ていうか、服脱ぐなって言ってなかった?言ってたよね?え?結くん服脱いでるの?どういうこと?俺以外の人の前で裸見せてるってこと?おいおい、それは絶対許せないんですけど?結くんは俺だけのものなんですけど?まじふざけんななんですけど?
「……落ち着こう、俺」
うん、ヤキモチ焼いてる場合じゃない。まずは現状をちゃんと確認しないと。電話電話……。
――ピンポーン
着歴から掛け直そうとしていたところでインターホンが鳴った。
もしかして、結くん……っ!?
最初のコメントを投稿しよう!