もうひとりの結くん

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シャツとパンツ1枚になった結くんはゆっくりとベッドの上に立ち上がる。 シャツが長いせいでパンツが隠れてしまっている結くんの姿は、完全に、それはもう完っ全にエロいことに……。 「ぬいれいい?」 「へ?ぬ、脱ぐの?全部?」 珍しく……というか、付き合ってきて初めて、結くんにたじろいている自分がいる。 今の状況を言葉で表すなら……形成逆転、って感じ? 「ん。ぜんぶぬぐよ。そのほーがきもちーから」 結くんはパンツに手を掛けると立ったまま脱ぎ、パサッとベッドの下に落とした。 「あとは、しゃつ……ぼたん、はずしたら……もぉ、はだか、らよ?」 甘えるような声を出し、上から順にボタンを外していく結くん。 鎖骨が見え、胸板が見え、少しずつ結くんの肌があらわになるたびに、俺の心臓は爆発しそうになる。 ど、どしよ……俺、ちょおおおー興奮してるんですけど。 ていうか、なんか恥ずかしくなってきた!見ちゃいけないもの見てるかんじがする! 「おれは……ちさとだけのものなんだよー?だからあ~、ちさとだけにみせてあげる……おれのからだ……」 え……ちょ……結くん……待って待って! そんなに誘われたら俺、どーにかなっちゃうよ? 「ちさと……おれのこと、めちゃくちゃにして?」 キャ―――――――――っ!!!! パサリ、と結くんの体からシャツが落ちた瞬間、 俺の鼻からも、大量の血が流れ落ちました。
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