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「こちらこそ突然すみません」 慌てて返す。 「しかし、昨日ロストメモリーによる被害が出ています。 危ないですから、今日は外出は控えた方が良いかと」 そう言うと、少女は途端に悲しそうに目を伏せた。 「だからこそ、ここへ来たのです……」 呟くように言う。 それから、はっと表情を取り繕った。 「私とした事が、お恥ずかしい所をお見せしてしまいました」 どうやら、人前だった事を忘れていたようだ。 恥ずかしそうに顔を赤くさせ、慌てて話を逸らそうと話し出した。 「申し遅れました。わたくし、セリア・フォレシア・トルバードと申します」
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