プロローグ

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「ああがあ・・・・あはぁ・・・あぁ・・・・はぁ・・・はぁ・・・ごふ!!」 何度も背中を刺された男は、動きもゆっくりとなって最期は自分の血が気道につまり、痙攣を起こして死んでいった。 「ハァ・・・・ハァ・・・・・ハァ・・・ハァ・・・・・」 風もない夏の夜 そこには大量の返り血を浴びた女が立っていた。 ポタポタッ・・・・・ポタッ・・・・ポタ・・・・ 女の右手には、血で滴る短刀が握られていた。 月明かりに照らされた女は、袖で顔を拭った。 女の来ている黒のフード付ワンピースは、血を浴びたせいで黒光りしていた。
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