神崎隆夫

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そして俺と典子は、真央が帰宅するかもしれないので、家で待機することになった。 何も出来ない歯がゆさが、自分自身を苛立たせる。 隣で典子は泣いている。 典子の肩をゆっくりとさする。 典子を少しでも落ち着かせたい。 時計を見ると、すでに時刻は22時を回っていた。 典子の心配を取り除くために、俺は決めた。 「典子、俺もう一回周り探してくるよ。 何もしないよりはいいしさ。典子はまだ家で真央の事待っててくれ。」 「うん。わかったわ。真央が見つかるように祈ってる。 アナタ、真央を・・・・お願い。」 最後は消え入るような声だった。 俺は、また家を飛び出した。
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