神崎隆夫

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「な、なんだコレ・・・。」 隆夫は、迷惑メールの一種だと思い携帯を閉じた。 一度携帯を閉じたものの、内容が内容なだけに やはり気になりもう一度メールを確認した。 「制裁・・か・・・。」 隆夫はもちろん、小泉の事を考えていた。 あいつに復讐ができる・・・? 待てよ、こんなチャンス二度とないんじゃないのか? いやいや、こんな子供騙しのメールに何、真剣に考えているんだ。 隆夫は、自問自答を繰り返した。 気持ちを落ち着かせるために、又酒に手を伸ばし口元へもっていこうとして、動きを止めた。 隆夫は、3人で微笑ましく写っている家族写真に目を向けた。 そしてグラスを置き、カーテンを開けた。 薄暗かった室内が、一気に光で満ち溢れた瞬間だった。
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