神崎隆夫

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午前1時 隆夫は洗面台に設置した合わせ鏡の前に立っていた。 久しく見る自分の顔が憔悴した姿で、少し驚いた。 「髭も髪もボーボーだ。 こんなんじゃ、真央や典子にも嫌われてしまうな。」 そういって、髪を少し濡らし櫛で整えヒゲも剃った。 洗面台に置いておいた家族写真を眺めながら、今までの思い出を思い返していた。
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