1806人が本棚に入れています
本棚に追加
「り、リクトさん!?しっかりして下さい!リクトさんったら!」
半歩後ろを歩いていたために難を逃れたラクーが慌て陸斗を起こしに掛かるが、既に白目を剥いた彼の意識は次元の彼方。再び舞い戻ってくるのは、一体何時の日になるだろうか。
起こすのを諦めて、溜め息と共に立ち上がるラクー。そして、いきなり陸斗の頭上から落下してきた物体の正体を知るべく視線を向けた。
「こ、この人は……ッ!!」
パッチリとしたラクーの瞳が、さらに大きく開かれる。それは、あまりにも予想外な落下物であった。
かくして、陸斗を先頭としたクレア達捜索作戦は、あまりに残念な不慮の事故によって儚くも頓挫したのだった―――
最初のコメントを投稿しよう!