日常

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伸び伸びとした森の真ん中に一つの城がそびえ立つ その城の門の前に魔方陣が一つ浮かぶ 「…………」 魔方陣が消えるとクロイスが姿を現す 黒い服だと言うのに赤い物がベッタリとついている クロイスは言葉を発する事なく黒い装飾が施された巨大な門の横の壁に手をかける すると黄色い光が放たれ穴ができる、その穴をくぐり抜けて城内に入り込む 「……っ!」 クロイスの足元に急に魔方陣が浮かぶ、その魔方陣はゆっくりと上昇してクロイスを持ち上げる 天井にぶつかりそうになっても上昇は止まらない ぶつかるっと思うと不思議な事に天井をすり抜ける それを何度か繰り返すと室内だというのに大きな門のある広間で停止、そして魔方陣が消える はぁっというため息をつき辺りを見回すと黒い片角が生え背中に赤黒い羽が生えている顔立ちは綺麗なのだが多分疲れきっているからだろう鬼のような形相をした悪魔が立っていて、クロイスに一礼する 「ねぇルシファー」 「何でしょうかフィラデルフィア様」 「いつ見ても怖い、やめてその顔」 それだけ言うと大きな門を開けようとするのだが重くて開かない 「ごめん今日もお願い」
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