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「『アクア』!」
声と共に放たれたボウリングの球程の水球
そして雷撃とぶつかりお互いに消滅した
幸「…え?何?何があった?」
一瞬思考が停止する
だがすぐに答えは分かった
「助けてもらってお礼も無いわけ?」
幸「さっきオレに助けられたくせによく言うよ…」
文句を言いながら小屋から出てきた少女
声からしてさっきの水はこの子だろう
「でも今助けてあげたんだからおあいこでしょ!」
そういうならお礼とか言わないでほしい
幸「はぁ…ま、話は後でとりあえずあいつを倒しますかね」
刀を構え狼を見据える
「あ、ちょっと!話逸らさないでよ!…まあいいわ」
少女は若干呆れながらロッドを構える
…あ、そういや名前聞いてない
幸「我流剣技…」
刀を鞘に納めているような形に持っていく
すると何かを察したのか狼は雷撃を放ってくる
「『アクア』!」
だがすぐに水球が飛んでいき相殺する
幸「一文字!」
一気に狼との距離を詰め、刀を左から右に振る
説明しよ(ry
…説明はもういらないか
刀を狼に当てる事は出来たが、仕留める事は出来なかった
だが傷が深いのかフラフラとした足取りで逃げていく
幸「追撃は…いらないか」
元々追い払うのが目的なのでわざわざ追いかける必要が無い
逃げる狼を見ていると後ろから声をかけられる
「ねえ、ちょっと」
幸「ん?何だよ」
今この場でオレに話しかけるのは1人しかいない為警戒を緩め振り向く
振り向くとやはりというか、少女と気絶している腰抜け(悪党)しかいなかった
「あんた何者?」
唐突にそう聞かれる
幸「何者って言われても…」
正直こっちの世界だとオレを何と呼ぶのか知らない
「言いたくないなら別にいいわよ」
言いたくないんじゃなく分からない
口には出さない
幸「んー…とりあえず街ってどっち?」
「は?あんた迷ったの?」
呆れながら聞かれる
知らない森に飛ばされただけです
幸「まあ…そうだな。で街どっち?ここじゃ危険だし、話は歩きながらでも出来るだろ?」
真実を言っても信じてもらえないだろうから肯定する
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