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「街はあっちを真っ直ぐ行けば着くわよ」
少女はオレから見て左の方向を指しながら言った
幸「真っ直ぐか…それでも詳しい道知らないしな…それにさっきのも1人じゃ勝てなかったし…」
狼の死体を見ながら呟く
まだ罪悪感があるがこの世界だと多分これが当たり前なので早めに慣れるしかない
「そうね…それに森を抜けるのに1日は掛かると思うわよ」
幸「…は?」
そんなの1人じゃ絶対死ぬじゃん
幸「うん…1人じゃ無理だわ。て事で一緒に街行かね?」
1人で森を突破するのは無理だと判断し道を知っていそうな少女に聞く
「いいわよ」
意外にあっさり承諾された
幸「え…警戒したりとかしないの?正体不明の奴なのに」
自分で言って何を言っているか分からなくなった
「私も1人じゃ無理だから元々一緒に行くつもりだった。それに助けてくれたんだから怪しくないでしょ?」
少女は言った後「…まあ少しは警戒してるけど」と付け足した
幸「さいですか…あ、そうだ。名前は?」
「え…な、名前?そ、その前にそっちから名乗ったら?」
若干戸惑いながらオレに名乗れと促す
…名乗れって言われても普通に元の世界と同じでいいのか?
幸「あー…事情があるから先に名前言って」
片手を顔の前に持ってきて少し頭を下げ、言う
「…メリア=アーネスト」
少女は小さく呟くように名乗る
幸「メリアね。て事は…オレは幸人=麟界、よろしく…っつっても多分1日だけだろうけど」
さすがに名前は日本とは違うか
ちなみに「て事は…」の部分はメリアには聞こえてない
メリアは何故か驚いた顔をしている
メ「驚かないの…?」
メリアに聞かれるが、特に驚くような理由が無い
幸「いや…どこに驚けと?」
思った事を言う
オレはいつもこうである
メ「皆アーネストって聞いたらあまり近付かないのに…」
メリアは聞いた理由を答える
お前の家庭は何なの?王族?
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