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今オレと直也だけで人気(ひとけ)の無い場所を通っている。取り巻きは直也が「久しぶりに2人だけで話がしたいんだ」と言っただけで帰って行った
帰り際に「直也さんに何かしたら…殺す」…と言われたが何かするつもりはないし、もし殴ったりして女子が群がって来ようとも余裕だから気にしないが
ちなみになぜ人気の無い場所を通るかというとオレが人混みが苦手だからである。原因?取り巻きと追っかけの質問攻めですが?
直「いや~久しぶりに一緒に帰るねー」
会話が無かった中唐突に直也が言う
あれ?これよく異世界ファンタジー系漫画とかで見る場面じゃね?ここで魔法陣とかが出て光に包まれて消える、みたいな
すると返事が無かった事に異変を感じたのかオレを呼ぶ
直「…幸人?」
幸「…ん?ああ悪い。考え事してた」
直「幸人が考え事?…珍しい事もあるね」
幸「ひっで」
少し馬鹿にされたのですぐ返す
そしてオレから話題を切り出す
幸「…オレらって親友歴そんなに長くないよなー」
オレと直也が初めて会ったのは小4だったのだがその時オレはいじめっ子をひたすらボコってた時期だったのでその時はあまり仲が良い奴はいなかった
直「急にどうしたの?」
直也がそう聞いてくる
幸「いや…なんかしばらく会えなくなる気がして」
ふふふ…これでフラグは建てた!後は勇者召喚みたいな魔法陣を待つだけだ!
この時オレは自分の存在を忘れていた。召喚される相手のすぐ近くだという事を
直「それって…どういう…」
幸「ん?あれ…何だ?」
直也の話半分無視してオレが見ていた物は、オレにとっては簡単に分かる物で、ある意味願いの具現化のような物だった
直「え?」
そして主役が『ソレ』に気付く
ふふ…ふはははは!まさかこんなに早いとは!さぁ!フラグ回収の時間だ!
…この時オレは調子に乗っていて、漫画とかで主人公だけが飛ばされている物だと分かっていた。だから調子に乗り、モブキャラとしてフラグを建て、それで終了
だと思っていた
幸「(後はうまく誘導して…)直也、あれ何だと思う?」
オレは直也に問う。そして直也は少し考え、答えた
直「魔法陣、かな。でも僕は地面とかに書く物だと思ってたけど…」
フラグ回収確定
だが後半はオレも思っていた
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