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佐倉華子、三十歳。
まあ、世間で言う微妙な年頃。
微妙な年頃……
ひっじょうに微妙な年頃に微妙な話。
若い女子方。
特に中高生の女子方など、どう言う意味合いの物なのか想像すら付かないでしょう。
微妙な年頃に微妙な話とは?
率直いいますと、結婚についてですね。
結婚。
この話題に対して、若い女子方なら声を大にして言えるでしょう。
天にも昇るがごとく、理想は大いに語れます。
例えば、結婚は何歳くらいでしたい?
『う~ん。二十五、六が理想かな』
理想と言うより、その年になれば、誰でも結婚出来るものとふんでの返答なんです。
何気に語ったこの言葉。
結婚に憧れる女性ならごく、普通の返答だと思いますが……
三十女はこの普通の返答が出来ないことにお気付きでしょう。
三十女は……その理想年齢から5年も年を過ぎています。
ここで息を飲んだ若い方々。
年をとると言うことは、誰にも平等に訪れます。
だから、哀れんだ眼で見ないで下さい。
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