夕立

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「波留~」 「波留!起きなさい!」 「ん―…」 鬱陶しい梅雨も明け夏の眩しい陽射しがカーテンを開けた窓から侵入してくる、ベットから這い出しまだ眠い眼を擦り、時計を一睨みし 「げっ!7時半じゃん」 急いで着替え鞄を手に階段を駆け降り玄関に飛び降りる 「波留、あんた今日から門限7時だからねっ!」 「はぁ?何で?」 「あんた昨日の夜、お父さんに言われたでしょうが、ほらお弁当」 『明日から門限7時だ、忘れてた訳じゃねぇよな俺との約束』 「あ…」 「あんた期末も成績落ちたら、直帰になるよ」 がーん…すっかり忘れてた… 「いってきます」 「気を付けてね」 夏の爽やかな風が髪を撫でる はぁ… 「おっと、遅刻する」 波留は青空の下を勢い良く駆け出した
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