6人が本棚に入れています
本棚に追加
「矢島、ん?矢島は欠席か?暮田」
「先生、何で私に聞くの?」
暮田 菜摘は苦笑いして聞き返す
「いや、お前の家は矢島の隣だから」
はぁ…
菜摘はため息を一つついて
「知りませよ、私は今朝、朝練で早く来たんで」
語尾を強めに言ったところに
ガタンッガラッ
と音をたて矢島 波留が、はぁはぁと息をしていた
「はい、遅刻、職員室に来い」
や…厄日だ…
波留はトボトボと先生に着いて行く、後ろから
「波留~、頑張れよ~」
とクラスメートの声が聞こえ波留は背を向けたまま手をあげた、職員室に入り担任の前に立つ
「はい、百回始め」
波留は手を床に着きグッと肘を曲げる
「顎、床に着けろよ」
担任の声が上から降ってくる
「なぁ、矢島、最近どうしたんだ?、中間の成績5も落として遅刻も多くなった」
「なんでも…ありませんっ」
「あんまり続くとさぁ、親呼び出しになるぞ、上げて止めるな下げて止めろ」
「くっ…」
バタッと床につっぷする
「あれ、残念。はじめから」
「無理…」
波留は制服をパタパタと叩き
「遅刻で腕立てってなくね?」
「ん―?そうか?じゃあ次回は逆立ち腕立てにするか?」
「ハードにしてどうすんだよっ」
まったく…はぁ…
「最近何か感じるわけ?」
「は?」
「いや、良い教室に戻れ」
「あ、波留、玉には気を付けろよ」
最初のコメントを投稿しよう!