夕立

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「矢島、ん?矢島は欠席か?暮田」 「先生、何で私に聞くの?」 暮田 菜摘は苦笑いして聞き返す 「いや、お前の家は矢島の隣だから」 はぁ… 菜摘はため息を一つついて 「知りませよ、私は今朝、朝練で早く来たんで」 語尾を強めに言ったところに ガタンッガラッ と音をたて矢島 波留が、はぁはぁと息をしていた 「はい、遅刻、職員室に来い」 や…厄日だ… 波留はトボトボと先生に着いて行く、後ろから 「波留~、頑張れよ~」 とクラスメートの声が聞こえ波留は背を向けたまま手をあげた、職員室に入り担任の前に立つ 「はい、百回始め」 波留は手を床に着きグッと肘を曲げる 「顎、床に着けろよ」 担任の声が上から降ってくる 「なぁ、矢島、最近どうしたんだ?、中間の成績5も落として遅刻も多くなった」 「なんでも…ありませんっ」 「あんまり続くとさぁ、親呼び出しになるぞ、上げて止めるな下げて止めろ」 「くっ…」 バタッと床につっぷする 「あれ、残念。はじめから」 「無理…」 波留は制服をパタパタと叩き 「遅刻で腕立てってなくね?」 「ん―?そうか?じゃあ次回は逆立ち腕立てにするか?」 「ハードにしてどうすんだよっ」 まったく…はぁ… 「最近何か感じるわけ?」 「は?」 「いや、良い教室に戻れ」 「あ、波留、玉には気を付けろよ」
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