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――――…
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「この村には、こんな伝説があるのよ?」
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まだ幼い私に微笑みかけるのは、まだ元気だった頃の祖母で
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同時に、これが夢なのだと理解する
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「でんせつー?」
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「そうよ、伝説」
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祖母は少し遠い目をして私に向き直った
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「とっても悲しい…悲劇の少年の噺…」
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幼い私はよく意味が分からなかったのだろうが
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目は真剣に、祖母の噺の続きを促していた
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「美玲ちゃんには話しておこうかしらね」
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その瞬間
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私は布団から飛び起きた
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