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ヒュン!……ヒュン!……ヒュン!
無数の風の固まりが、俺に向かって飛んでくる。実体が見えない為、何処から来るのか予測が出来ない。
みるみる内、体に切り傷が増えていく。
「クソッ!見えれば、交わせるのに……」
「晴!目に頼ってはいけぬ!」
「んな事、言われても……」
「目を閉じ、意識を集中させ、研ぎ澄ませ。そうすれば、見えなくとも交わす事が出来る!」
ゼンの言う通り、目を閉じ、意識を集中させる。
「晴、よけろッ!」
「なっ!?」
意識に気をとられ、隙だらけになっていたようだ。風の固まりが、容赦なく、俺の体にぶつかっていく。
「ちっくしょー!イテェ……」
「晴、大丈夫か?」
「大丈夫な訳ないだろッ!ったく、こんな中で、意識なんか集中出来っか!」
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