10人が本棚に入れています
本棚に追加
あの日の事を、俺は忘れもしない。
それは、六歳の夏。父方の祖父母の家へ遊びに行った時に起こった。
前々から気になっていた裏山の小さな祠。俺は、一人黙って調べてみる事にしたんだ。
「はぁ……はぁ……」
額の汗を拭いながら、草に覆われた足場の悪い斜面を登っていく。
「……着いた」
ようやく、祠が目の前に姿を現した。俺は、キョロキョロと辺りに人が居ないか確認し、その祠の扉に手を掛けた。
中に何が待っているのか、期待を膨らませながら……。
最初のコメントを投稿しよう!