第一章 パンドラの箱

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ドッ……クン…… 次の瞬間、体内に何かが埋め込まれたような感覚を覚えた。その異物を体は全力で阻止しようと、酷い吐き気が俺を襲う。 「お前……何を」 「体内に石を隠したんだ。これで、持ち帰っても怒られまい」 コイツは何者なんだ?何故、こんな事が出来る? 「この……化け物」 「それはお互い様だろ?」 「なッ!?」 「俺(化け物)と話してるんだ、生身の人間とは言い難いよな?」 俺は、コイツと話し始めた時点で、人間では無くなっていた。そう。自ら、コイツらの世界の扉を開け、足を踏み入れていたのだ。 開けてはいけない【パンドラの箱】を、俺は気づかぬ内に開けてしまったんだ。
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