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「それなら私がご馳走するよ。」
今度は私たちの背後から部長の思わぬ発言が飛んで来た。
「今週、二人には無理させたからな。」
そう言って部長は優しく笑う。
…あ、笑った…。
…それにしても
…部長と夕食…?
…全く…想像が出来なかった。
部長からの個人的な誘いは…初めてだった。
私と池口さんは同じように驚きの表情を浮かべていた。
部長はそんな私たちの表情を見ると、すぐに背を向けた。
「行くぞ。」
「え、あ、はいっ。」
「…え…あ、はい。」
部長が鞄を手に出て行ってしまったので、私たちも返事をしながら慌てて部長を追いかけた。
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