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少し気まずい気はしたが、帰り道では室井は何も気にしてない様子で興奮したように話しかけてきた。
コロコロと表情が変わる室井に自然に笑みが零(コボ)れてくる。
会社ではもっと笑顔でいるようにだって?
…そんなこと俺には無理だろう。
いつも以上にはしゃいだ室井にほんの少し驚きながら、特別な室井を見られたようで俺も胸の内でははしゃいでいた。
…機会をくれた池口に感謝しなければならないかもしれない。
食事の時には大人気なくアイツに嫉妬したが、桜を見たときの室井の表情はあの時以上のものだった。
まだ池口も…誰も見たことがないだろう。
…見せてたまるか。
俺の中に熱い何かが込み上げていた。
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