貴を以て和を為せ

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――――――――――― 幻想郷にやって来てちょうど一年が起つか経たないか、そんな四月のある日の朝。 その日も当たり障りのない平和な一日が始まるのだろうと思いながら目を覚ました俺は、目の前をふよふよと漂っている光を見て、頭に?(ハテナマーク)を浮かべる。 なんだ・・・・・これ? その光が一つや二つならまだしも、戸を開けて外を見れば、竹林のあちこに溢れている。 「まだ夢でも見てるのか?・・・・・・それならもう一眠りすr―――」 「ゆうれいゆうれいゆうれい!いぃーやぁー!きゃあぁ!助けてコゥ!」 「・・・・・・どうやら夢じゃないみたいだな。」 隣の部屋から聞こえてくる叫び声と、ドタドタと暴れまくって伝わってくる振動が遠回しに現実だと言っている。 ・・・どんだけ慌ててるんすか・・・。 とりあえず宥めにいきますかね。 見た目は人魂みたいな形してるけど、霊は霊でも幽霊とかじゃなくて別のもんだと思う。 それが何かまでは分からないけど、そこら辺は永淋とかに聞けば正確な答えが聞けるだろうし・・・。 今は隣の部屋で慌てまくっている存在を大人しくさせないと、満足に朝食すら食べられそうにない。 俺は自分の部屋を出て、隣の部屋に足を運ぶ。
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