猫又

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「あー! もう! またか!」 今回の作品はどうも大量にバグがありそうだ。 締切に間に合わせるには徹夜かな…… 「……にゃー……」 「ん?」 猫の鳴き声が外から聞えた。 まぁ、気にするほどのことではない。 この辺は野良猫が多いのでいつものことだ。 夏場なんか、涼みに家の中に入ってくることすらあるからなぁ。 「……にゃー」 まただ。 他の猫に何か言っているのだろうか。 「……にゃー」 ガリガリガリ…… 今度は鳴き声と共に、何かをひっかくような音が聞える。 「おいおい、うちの壁とかひっかいてんじゃないだろうな」 気になるのでちょっと見て来よう。 いくら古い家とはいえ、壁がボロボロになるのは勘弁してもらいたい。 「……な、なんだ?」 だが、壁のことなど一瞬で忘れてしまった。 階段を降りた先の廊下が異様な空気で満ちていたのだ。
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