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「蜜夏。起きて。あんたのマンションの近くよ」
秋江に揺り起こされ、私はハッと目を開けた。気付けば、もう見慣れた景色が広がっている。
「マンションの前までつけてもらおうか?」
心配そうな顔で秋江が言ったが、私は首を振った。
「ううん。ここからなら歩いていけるから大丈夫」
「そう?じゃあ気をつけてね」
「うん。今日は楽しかった。ありがとね」
タクシーから降りると、私は微笑んで、秋江に言う。
「また明日ね」
秋江が私に言い、タクシーのドアが閉まる。走り去って行くタクシーに手を振り、私は歩きだした。
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