一章 ギルドの世界

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「今から、君がこのギルドに入るに十分な実力を備えているか、テストをする!」 「テスト、ですか」 テスト、ねぇ。難しくないといいけど。 「どんな内容ですか?」 「それは簡単。説明するのは簡単だが、君に乗り切れるかな?」 左側門番が偉そうにニヤリと笑う。 「テストの内容は…」 せーの、で息を吸うと、同時に言った。 『我らを倒すことだ!』 「説明するのは簡単!」 「しかし、容易ではないぞ!…多分」 右側門番が自信無さげに言った。 「多分って何すか。……あー、解りました。説明しなくていいです」 「ありがたい…」 十分な実力。それは最低限の実力ともとれる。 つまり、雑魚モンスター相手にまともに戦えればよし。 その雑魚モンスター役がこの二人だ。 この二人は、ギルドの中でかなりショボい実力なのだろう。 「(だから門番なんて役目を押しつけられた訳)」
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