プロローグ

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プロローグ

コツ、コツ… 何処からか音が聞こえる。 …コツ、コツ… 自分の足元を見ると、靴も何も履いていないことに気づいた。 そのせいか廊下が冷たい。 コツ、コツ、コツ… 足音は徐々に、こちらへ近づいている。僕は本能的に息をひそめた。 「ここは危険だ」と、脳が警報を鳴らしている。 それでも夜の病院でひとり歩いている人物が何者なのか、何をしているのか。 好奇心の方が勝ってしまった。
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