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「ここで僕が書いたら…リレー小説じゃ無くなるよ…」
ここまでは
守野→古泉→守野
と書いてきたがここで古泉が書いてしまえばリレー小説と言うよりも文通小説になってしまう。
たくさんの人の考え方が詰まっている小説こそがリレー小説。
古泉はそう考えていた。
「で、でも…昨日ようやく書いてくれる人…先輩を見つけたんですよ…?」
守野も本当はたくさんの人と書いていきたいらしい。
しかしこの学校に入学したのが悪かった。
「…そっか……じゃあ…この話……ゴキブリの話は…僕たち二人で作ろっか」
「え…?…で…でも…」
「ゆっくり…やって行けばいいよ」
何も今すぐ実行する必要は無い。そう判断した古泉は微笑みながら言った。
「……先輩、初めて笑いましたね」
その顔を見た守野は少し驚いた顔をする。
「…と言うか…知り合ってまだ二日目だよね…?」
「あはは、それもそうでしたっ」
二人で軽く笑っていると授業が始まるチャイムが鳴った。
「やばっ…じゃあ先輩、後ほど!」
「あ、うん…」
チャイムを聞いた守野は慌てて自分の教室に戻っていった。
ノートを置いて。
「…さて…次の時間は英語…話でも考えよっと」
授業を真面目に受ける気など全くない古泉であった。
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