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「……なんで僕に……?」
「え、えーっと……今、文芸部ってあたし一人しか居ないんです。だから、ここは色んな文化系の人に協力を……と思って」
もし文芸部に部員が居たらその人にBL漫画を描かせる気だったのか。
「……僕……絵とか描けないから……」
「……絵?いえ、絵なんて要りませんよ?」
マンガに絵は要らない……?
それは焼き肉をするのに肉は要らねぇ!!って言っているような物だ。
じゃあ何を焼くんだ?
古泉君は心の中にある鼻で笑いました(現実は無表情)。
「……とにかく僕は……び、びーえる……?とか、興味ないから……」
「へっ?」
古泉は守野の申し出を断ったのだが、それに対しての彼女は惚けたような……とにかく思っていた反応とは違う顔をした。
「……あ、あのー……あたし、なんのノート渡しました……?」
「……えっと…………極秘マンガ……尾賀と内海の」
「あぁあああっ!!!ちょっ、ちょっと!?それは見ないで下さいぃーーーーっ!!!」
古泉がタイトルを言い終わる前に守野は顔を真っ赤にして古泉が持っていたノートを奪い取った。
「へ……変態っ!!!」
理不尽な。
だが古泉は反論すら面倒臭いのか、守野の変態発言を気にすること無く下駄箱から靴を出し、履き替え始める。
「……用が無いなら、帰る」
「あっ……ち、ちょっと待って下さいよ!!あたしの話は終わってません!!」
「……まず……言うことがあると思うよ……?」
前言撤回、やはりちょっと傷付いていた。
「えっ……?べ、別に思い当たる事は何も」
「僕の前に二度と現れるな」
「変態とか言ってすみませんでしたっ!!と言うか変態はあたしですっ!!!」
「……で、用件は……?」
なんだかんだで守野さんが変態と言うことで片付きました。
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