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「ぐっ……はぁ……はぁ」
身体中に痛々しい傷を負いながらフラフラと歩き続ける少年。
全身に黒を纏っていて被っているフードからは顔は確認できない。
空からは激しく雨が降りつけているが彼はそんなこと気にした様子もなく歩き続ける。
「みんな……ごめん……みんなを…守りたかった……」
綺麗な赤色の瞳からこぼれ落ちる涙には深い苦しみや悲しみ、激しい罪悪感が含まれていた。
この夜、最強といわれる族『朱桜』の総長が姿を消した。
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