2 美味しいお肉が食べたいの

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息も出来ないほどに強く抱きしめられた和輝は、訳もわからないままに小声で蒼麒に問いかける。 「蒼麒っ!?……これはいったい……」 「和輝…ここから先は、俺に任せて?」 「え!?……」 「世界で一番…愛してるよ、和輝」 「……蒼麒?」 「だから…何があっても…俺を信じて付いて来てね?」 耳元で小さく…だけど、優しく囁かれて…和輝はこくりと頷いた。 それを確認した蒼麒は、にっこりと微笑むと…。 バッと抱きしめていた腕を離し、和輝をくるりと反対側に向けると、その細い両肩をがっちりと掴んだ。 「パパン!!ママン!!紹介するよ。俺が生涯のパートナーに決めた大切な人…古宮和輝くんですっ!!」 パパン…?ママン!? 声も高らかに宣言する蒼麒の言葉に良く見てみれば…身体を向けられた目の前のソファには、見知らぬ男女が座っている。 蒼麒に顔や雰囲気が良く似ている…間違いない…彼の両親だ。 仕事で世界中を飛び回っているから…と、今まで全く会うことが出来なかった蒼麒の両親との突然の対面。 さらに視界を転じれば、何とも言い難い表情をしたまま、こちらを見つめている自分の両親の姿が黒い瞳に映って。 心の準備など、まるでしていなかった和輝は、急すぎて処理しきれないこの非常事態に思わず気を失いそうになったが…。 蒼麒は、そんな愛しい彼をしっかりと支えるように…その小さな手をぎゅっと握りしめた。 、
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