2 美味しいお肉が食べたいの

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……が。 蒼麒の父親は、テーブルに置かれたままの冷めてしまった紅茶を一口すすると、和輝に向けてニヤリと笑った。 「いやさぁ…以前、三船にね、和輝くんの写真を見せてもらったことあるのよ。可愛らしいお嬢さんだなぁ~男の子用の制服着てるけど。…って、ずっと思ってて…」 「…………は?」 『男の子用の制服着てるお嬢さん』って…あからさまに変なのに、何で長期間そのままスルーし続けているのか…和輝にはさっぱり理解出来ない。 「おかしいと思ったんだよー。だって男子校なんだから、女の子いるわけないしねー」 「……そう…でしょうね…」 軽~く話す蒼麒の父親に対し、何て答えたら良いのか…判断に迷う和輝に、その彼は言葉を続けた。 「蒼麒はさ、言うこと聞かないし、ワガママだし、自分の信じることしかしないし…。一緒に歩くの大変かと思うけど。まぁ…よろしくね?」 「…反対………なさらないんですか?」 「何で?和輝くんは、もう決めたんでしょ?んじゃ、反対するだけ労力の無駄じゃない?…それに、悪いけど、聡子さんと蒼麒に逆らう事なんて、まず出来ないから。これだけは覚えておいたほうがいいよ」 後半部分だけ、ちょっと小声で囁いた彼は、子供みたいに無邪気な笑顔で微笑んだ。 「あなた…何かおっしゃいまして?」 「何も言ってませんよ、聡子さん♪続きをどうぞ」 、
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