2 美味しいお肉が食べたいの

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真っ青に広がる空に、大きな入道雲がもくもくとわき上がり、夏の太陽がキラキラと輝いている…そんな、普通な1日の普通な午後。 先程から目の前の席に、いつものようにニコニコと笑いかけてくる幼馴染みがちょこんと座っている。 大学生になった今も、子供の頃から全く変わることのない…その純真無垢な笑顔は、和輝にとって大切なものの1つではあるけれど…。 時として、それが『凶器』となって、ある2人の人間をぶんぶんと振り回すのだから、そこは流石の和輝でも始末におえない。 そして、本人にはその自覚は…もちろん『皆無』だ。 いつの日か、翡翠がそれに気づくのを和輝は心待ちにしているけれど…。 多分、望みは果てしなく遠い…って事も、同時に悟ってしまっているのも事実ではあった。 さて、いつもの…すでに行きつけになってしまったカフェで、うららかな午後のひととき、一人静かに読書を楽しんでいた和輝は、突然の乱入者をものともせずに『右から左へ受け流す』的な相づちを、ずっと繰り返していた。 「ねぇねぇ、かずぅ。行こうよぅ」 「…………うーん……」 「ねぇってばぁ!!」 「……………」 「聞いてますかー?和輝さーん?」 「……………」 開いた本のページの上で、ひらひらと手を振り始めた翡翠。 そんな、めげない彼が、さすがにちょっと可哀想な気がして…和輝はそこに栞を挟むと、パタンと本を閉じた。 「ねぇ、かぁずってば♪」 「…ごめんね、翠さん。全然聞いてなかった。もいっかい最初っから、お話してくれるかな?お願い♪」 にっこりスマイルで両手を合わせ、可愛らしく『ごめんねポーズ』をとる和輝に、翡翠は仕方ないなぁ…というように、ひとつ大きな溜め息をついた。 「んもー…。あのね……」 、
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