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「……………………はぁ!?」
その美しい顔に似つかわぬ、すっとんきょうな声を上げてしまった和輝を、周りにいたカフェの客たちが一斉に注目する。
「やだなぁ…かず。声が大きいって♪」
「いや…だって……」
「うん♪だからね、お肉食べに行こうよ!!」
……翡翠の翡翠による突拍子もない発言や行動はいつものこと………だけど。
「お肉って……」
「美味しいお肉が食べたいの♪」
「たしかに美味しい方が良いけどね」
「NIKU イン ふぁいやー!!なの」
「ふぁいやー?…何で突然…」
「夏だから?」
「別に夏じゃなくても…」
「決めたの」
「誰が!?」
「んふふー♪」
「………まぁ…それは誰でもいいけどね」
チラチラと…周囲の好奇心たっぷりな視線を感じつつ、和輝は手元に置かれたアイスコーヒーで口内を潤した。
見た目麗しい若者2人が、顔を近づけて囁きあっているなんて……『腐』が付く種族ではなくても、気になってしまうのは仕方のないことだろう。
「俺ね、しゅーしょくが内定したんだよ!!それのお祝い…まだ和にしてもらってないもーん♪」
「………ああ…。聞いた。それ……」
翡翠の就職について…この間、和輝が聞いたところによると……。
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