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結局昨日俺とサトちゃんは全授業サボり倒し、2日目に備えて早めに就寝した。
そして現在時刻は7時半。
いつも通り携帯のアラームに叩き起こされた。
「んっ……くぁあ………眠ぃ」
本当朝は苦手だ。
起きて10分は動けない。
そんでもって10分だと思ったら1時間過ぎているのはよくある話だと思う。
しかし残念ながら、俺の同室者様はそれを許してはくれない。
「さぁ目を覚ませユーちゃん!40秒で支度しな!」
勢いよく扉が開いた。
おいこら、扉壊す気か。
「んー……あと2分」
枕に顔を埋めながら、指で2と示す。
「ダメだ、お前の2分は長すぎる」
俺のオカン・サトちゃんの辞書には、ゆとり教育の文字は載っていないらしい。
「今起きるとかマジ無理っすわ」
「あのなぁ……」
サトちゃんが短いため息をついたのが分かった。
ふいに、足音が俺に近付いてきた。
俺のベッド近くまで来たのだろう。
足音が止まり、同時にギシリとベッドが鳴いた。
「なぁユーちゃん、起きないと今から…………犯すぞ」
「……なぜに色気たっぷりで言う、ヘンタイダー聡よ」
耳元でそこまで言われたら流石に目が覚めた。
ノーマルのサトちゃんがここまで言うとは……録音しときゃよかった。
しかしヘンタイダー聡のおかげで完全に目が覚めたので、また睡魔に襲われない内にベッドを出る。
身支度を終えて、朝食にありつくため二人で食堂に向かった。
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