全力災厄。

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それから手を動かすこと数分。 「おー………さすがは王道といったとこだな」 顔を覆っていた髪を整えれば、親衛隊の子達に負けず劣らずの可愛らしい顔が露になった。 長い睫毛に、パッチリとした瞳の色は金、その他諸々以下省略。 まぁ……可愛いと思うよ、Gじゃなきゃ手放しに褒め称えてるところだ。 もう薬の効果はあらわれてるから、今は猫耳Gか。 薬の反動で疲れたのか、耳も尻尾もくったりしている。 そして今は、変装解除中。 俺以外のやつ連れてきたら、欲情してんだろうなぁ。 萌え………ないわ、こいつに萌えてなるものか。 でも販売用に写真を撮ることは忘れてません。 てか猫耳G………響きがエグい。 「はぁっ、…ゆ……と?」 「とりあえず髪洗おうかGたん」 「あぶぐっ!?げほっ、鼻にみずっ……ぐぉっ」 Gの頭を掴んで洗面台につきだし、おもっくそ水をかけた。 いやーだって切った髪付いててあれだし、Gだし、エトセトラエトセトラ。 きっとまだ状況を何一つ理解していないだろうねGたん。 懸命に話し掛けてくるんだけど、なんなの、バカなの? 「かはっうぅ……ゆう………」 まあ、そろそろいいか。 洗面台から解放して髪を拭いてやる。 俺優しい、俺イケメン。 ………ちょっと紙付いたけど。 いや、いーや付いてませーん。 「さぁ教室行ってみよー」 またずるずる引き摺って、教室に放り込んだ。 ショタ化のおかげで随分軽くなって………もうっ、ショタ化万歳、猫化万歳! 俺までなる必要はないがな。
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