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ひとまずこの耳を隠したいな、帽子は教室に忘れちゃったしテヘペロ。
………なんか被れるもん探しながら非常階段にでも向かうか。
サトちゃんもう待ってそうだし、急がねぇとな。
空き教室をまわって何かいいものはないか探索する。
だが、この階に役立ちそうなものは何もなかった。
次は1つ上の階にあがって調べる。
すると、とある空き教室で1人の生徒がパソコンをかまっているのを見つけた。
重要なのはその人の服装。
制服の上からパーカーを着ている。
パーカーを着ているんです。
「……あれ貸してくんないかな」
相手は知らない人だし、素直に貸してくれるとは思えないが…………。
まぁ頼む価値はある、よし。
「こんちゃーす、ちょっと話したいことあるんだけど時間もらえる?」
「フォッ!?」
……話し掛けたらめっさ変な反応された。
「……………」
俺見て硬直してるし、今の挨拶そんなにダメだったか?
「………ならばテイク2だ。おいそこのお前ー。あのさぁ、俺今ちょっと困ってんだけどー。その着てるパーカー貸してくんね?」
「……………………」
DQN風もダメ……だと?
開いた口がまだふさがっていない。
「ならばテイク3っ!くっ、ようやくここまで辿り着けたはいいが………この右手の封印も限界に近い、どうにかしなければ学校まで滅ぶことに!どうすれば…………ん?お前、まさか!その羽織っているものは障気を封じる衣服型結界じゃないか!?頼む!どうかそれを貸してくれ、俺に力を!」
「リアル厨二病マジ痛いわ。てか猫耳とか。ここが異世界なんですね分かります」
ようやく反応したと思ったら同類のかほりが。
絶対言葉の最後に芝育成してるよこいつ。
「てか柊先輩じゃないっすか!!ふおおおお猫耳にショタ化だと!?正直原理とか気になるけどそれより先に絡みを!萌えを見せてください!」
え、何で俺のこと知ってんの?
てか腐ってね……?
「どうして俺のこと………」
「先輩有名人ですからね、そりゃ知ってますよ。あ、俺は1年の遠山 和也です、カズって呼んでほしいなっキラッ!」
なんかかなり濃いやつに話し掛けちまったな……。
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