全力災厄。

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腐レンズを得たことにプラスして、近くで腐男子総受け観察まで出来ると思ったのに。 また即答されましたわ。 「なぜ俺と決めつける」 「先輩の方がイケメンだから」 ………………。 「フツメンざまあ」 「言葉が痛い!!フツメンですよフツメンに誇りを持ってるんです俺は!イケメンリア充滅べ。とにかくパーカーは貸しません、ほら早く襲われに行ってください!」 「俺リア充じゃねぇって……ちょ、押すな!」 やっちまったと思った時すでに遅し。 話したいことも聞きたいことも山々だったが、さっきの一言のせいで、聞く前に教室から追い出されてしまった。 ああ………パーカーが。 いつものノリで言わなきゃよかった、周りに超イケメンが多すぎるのも難点だな。 「しまったな……」 トボトボ歩きながら、次の打開策を考える。 こうなったら演劇部にでも行くべきか? あそこなら被り物が大量にあるはず………………。 でも、もうここまできたら非常階段にすぐ行ってサボり倒した方が早い気もする。 誰にも見られなきゃ済む話だ。 「…………どうしようかねぇ」 「そんなにお困りかユー」 ……………あり、幻聴が。 「魔神さんの声が聞こえたなんて……疲れてんのかな俺」 「残念、お前の頭は正常だ」 後ろから首根っこを掴まれて視界が変わり、目の前には魔神さんが。 これまた会いたくない人にあってしまった。 「………いやーお久しぶりっすね魔神さん」 「ほう、本当にちっさくなってるとは。朝、騒がしかったわけだ」 ニヤリと意味深な笑みを浮かべる魔神さん。 どうやら俺のショタ化の件は耳にしているみたいだ。 ちょっとジタバタ抵抗してみたが、離す気配はなさそうなので早々に諦める。 「しかもサボりとはな。喧嘩売ってんのかユーは」 「滅相もありませぬ」 そういや魔神さん風紀委員長でしたね、見つかったらヤバいやん。 そんなことを思っていたら、ふいに顔を近付けられる。 「風紀乱したらそれなりの罰があるくらい、分かってるだろ」 「ひゃうっ!?」 そう囁いた直後、猫耳の方を舐めてきおった。 突然のことでかなり過剰に反応してしまう。 「やめっ………」 くそ……、カズの建てたフラグ本当に回収しちまった。 あんにゃろう。 というかなんだろう、色気ある人は感じやすいとこ察知レーダーでも付いてんだろうか。 猫耳の方はマジ勘弁。
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