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俺はしばらく黙って見学に徹した。
「―それで月夜様はあの転校生を気にいったらしく、転校生に……あいつにキスをっ!」
隊員たちが小さくざわめく。
大騒ぎにならないのは、きっと大半の隊員は事前に聞いていたのだろう。
つまりだ。
話によると、月夜って名前らしい副会長が、Gを理事長の所まで案内したらしく。
その道中でなんやかんやあって副会長がGを気に入りキスしたという。
なんというテンプレ。
ていうか副会長名前初めて知った。
覚えるのが非常に面倒なので、全て脳内で副会長という単語に変換しようと思う。
「あいつは(副会長)様に笑顔がウソ臭いと言ったんです!僕たちだって気付いているけど、何か訳があると思って触れないでいたのに!」
そらそーだ。
あれは誰がどう見たって作り笑顔だと分かる。
「僕たちはずっと、影ながら支えてきたのに……それをあんなやつに!」
あー泣いちゃったよあの子。
こんな感じで会議している親衛隊員方を、少し離れた席から傍観している俺マジ空気。
場違いでしたサーセン。
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