全力拒否。

6/24
前へ
/221ページ
次へ
俺はしばらく黙って見学に徹した。 「―それで月夜様はあの転校生を気にいったらしく、転校生に……あいつにキスをっ!」 隊員たちが小さくざわめく。 大騒ぎにならないのは、きっと大半の隊員は事前に聞いていたのだろう。 つまりだ。 話によると、月夜って名前らしい副会長が、Gを理事長の所まで案内したらしく。 その道中でなんやかんやあって副会長がGを気に入りキスしたという。 なんというテンプレ。 ていうか副会長名前初めて知った。 覚えるのが非常に面倒なので、全て脳内で副会長という単語に変換しようと思う。 「あいつは(副会長)様に笑顔がウソ臭いと言ったんです!僕たちだって気付いているけど、何か訳があると思って触れないでいたのに!」 そらそーだ。 あれは誰がどう見たって作り笑顔だと分かる。 「僕たちはずっと、影ながら支えてきたのに……それをあんなやつに!」 あー泣いちゃったよあの子。 こんな感じで会議している親衛隊員方を、少し離れた席から傍観している俺マジ空気。 場違いでしたサーセン。
/221ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8290人が本棚に入れています
本棚に追加