全力幕間。

6/22
8268人が本棚に入れています
本棚に追加
/221ページ
「いやいや、わたすぅはちゃんと貴方様のお名前の話をしておりますよ?」 「てめぇの出す名前は創作じゃねぇか!思い出せっつってんだよ、誰が作れって言った!」 「ざんねーん、これが作ってないんだなぁ。全て既存の名前だ、ぶわぁかいちょー様」 「っこんの………!!」 やっべ、この人からかうのものっそい楽しいんだが。 いかんニヤニヤしてしまう。 てかマジで本題のこと忘れてらっしゃるとか本当にありがとうございます。 「皆の見本、生徒会長が暴力なんてよくないですおー?」 「おちょくってんのかっ……」 「イエッス!!」 「てめえマジでぶっ殺す!!」 おおっと、俺の胸ぐら掴む手に、大分力がこもってきた。 これ以上は勘弁してもらわねぇとなー……着物がよれる。 「分かった、分かったよ。すまん、俺が悪かったから名前を教えてくれ」 「あ?それが教えを乞う態度か?」 あれか、敬語とか様をつけろ的な勧告か。 その程度で恥じらう俺だと思ってんのか、テラバロス。 「ど、どうかこの私めに名前を教えて下さい……生徒会長様」 あえて流れに乗って、精一杯の上目遣いで迎え打ってやろう。 「お…………おう、俺、は生徒会長の佐久間 鷹都(さくまたかと)だ」 うそーん。 マジか、効いちゃったよ上目遣いと敬語。 やり過ぎた予感大。 ほげぇぇ……どうしようか、とりあえず顔を赤らめるのはよしてもらいたいんだが。 佐久間、さんはそんな単純でよろしいのかい? とりあえず……あれだ。 その、ほら………。 逃げよう。 「あ、佐久間鷹都さんですね。分かりました脳のシワに刻み込んどきます。では」 「あぁ……ちゃんと覚えとけ……………って違う!!」 う゛。 1度手を離してくれたから、完全逃げられるとオモタ。 早足で逃げようとしたが残念なことに腕を掴まれてしまう。 ああー俺のボケ倒し計画はこれにて失敗か。 「俺は、てめえに、なんで呼び出しに応じなかったかってことを聞いたんだ。話をすり替えんじゃねぇ」 どっちかってーと会長さんが話忘れてただけっす。 うん、でも思い出したんでちゅねーえらいえらい。 にしても、あの呼び出しに関してはなー……生徒会と関わりたくなかったの一言に尽きるんだよな。 自意識過剰みたいで自分でもこの考え、あんま好かないけどさ。 しゃーないっすわ。 だって何が悲しくてあのクソGと一緒に死亡フラグ建設しに行かねばならん。
/221ページ

最初のコメントを投稿しよう!