全力幕間。

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何かもうエキサイティングなことでも叫んでやろうかと思っていたら、急に首筋辺りを噛まれた。 いや、ちょ、痛いから。 「やっ……おま、何したい、の」 「あ?……ああ、逆側に誰かサンの歯形があってムカついたから俺も付けてみた、歯形」 「いや、あのマジで滅んでください聡さん」 んな滅茶苦茶どうでもいい理由で、後々コタに怒られる要因を作らないでいただきたい。 ああもう、きっと会長さん満足してるから、納得してるから。 ほら! 「………………」 うわー会長さんの方見たら無表情に加算してノーリアクションでした本当にありがとうございます。 そういや会長さんの名前なんだっけ………。 まぁロースキャロライナ鷹都でいいか。 そしてサトちゃんは今すぐ手を止めろ、さもなくばデストロイすっぞこら。 「待て、サトちゃっ………ひっ!馬っ鹿!脱がそうとすんな!」 「んなこと言われても」 仕方なくねぇから! 最小限のボリュームで反論してみるものの、一向に手を止める気配はない。 それどころか着流しで脱がしやすいのをいいことに、かなりスムーズに事が運んでやがる。 手慣れている……だと? 「待てっ……サトちゃ、無駄に慣れて、ねぇか?」 「そりゃもう妄想済みですから」 今日史上最もいい笑顔で何言ってんだこいつは。 「………いやん、ダーリン不潔。そんな人だったなんて思ってなかったわ、別れましょう」 「そりゃあ出来ない相談だ」 まず付き合ってねぇもんなー。 無駄口叩いている間にも、サトちゃんの手はけしからん場所をまさぐっていた。 無い胸を愛撫され突起を摘まれ、震える体はそのままに思わず顔を逸らした。 だって無理だって、反応するって、こんな上手いんじゃ。 「っ――恥ずか、しいって……!やめ、ひあっ………!」 いつの間にか侵入していた手に、内ももをツゥッと撫で上げられてらしくない声が出る。 マジでやべぇ、サトちゃんと一線踏み越えるのは勘弁してほしい。 「挑発してきたくせに、今更――――………ん?」 帯を掴んでいたサトちゃんの手が急に止まった。 どうかしたのか……? サトちゃんが無言で帯の間から何かを取り出す。 「どうかし………あ…………」 消 し ゴ ム 。 入れ忘れてましたわ救世主様ムードクラッシュ本当にありがとうございます。
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