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「悠斗おぉおおお!ずっと探してたんだぞ!俺ずっと探してたのに、なんで悠斗会いに来てくれないんだよっ!?」
「やあ悠斗君、さっきぶり」
「Gかよおおおおおおおお!!」
九十九コーナーからの俺受け本撤廃を諦めた後、ちょうど1年が出し物をやっている階でコタと落ち合った。
1年は教室と近くの大教室を使った展示や飲食店が多く、過疎りにくい。
俺もサトちゃんもコスプレをしているわけで、こういう時こそその使命を達成すべきと、二人ですれ違う奴にクラスの宣伝をしながら手をフリフリ。
ガチムチ含め、全員黄色い悲鳴を上げて応えてくれまつたイケメンでサーセン。
で、こっちに向かっていたコタを見付けたわけだが。
コタの隣に衛生害虫がいるぅ。
「な、ん、で、会わせたい奴がコイツなんだよ!毎日会ってんだろうが嫌々ながら!!」
「嫌よ嫌よも好きの内、ってやつだよな悠斗!」
「触角むしるぞテメェ」
「そんな殺気のこもった目で見つめんなよ!て、照れるだろぉっ!」
ヤベェ末期患者がいる。
ここに病院を建てよう。
俺の後ろでは何故か一緒に着いてきた師匠が興味深そうにGを観察していた。
ガン見しゃダメっすよ師匠、今でさえ眼鏡かけてんのにもっと視力悪くなってしまう。
てか何で着いてきたんだ。
滅茶苦茶嬉しいけどな。
「へぇー、コレが園宮春樹?同人誌に描いてはいたけど、現物を見るのは初めてなんよ」
「絶対コレに関わんないで師匠」
「それは理解してるから大丈夫」
よかった、これでGの脅威にさらされることはない。
そして今絶賛脅威にさらされ中なのは俺な。
「ご心配ありがとうなんよ悠斗。ほら、おいでおいでー」
「わんわんっ!」
俺今師匠に頭ナデナデしてもらってるやっふううぅううう!
師匠めっちゃ優しい笑み浮かべてんじゃんどうしよう飛び付いていいですか。
「悠斗、お前俺の前だと何でこんな風になるんよ?」
「生理現象です師匠さま」
「……………わ、わんわん?」
すると俺達のやり取りを見ていたGが、突然わなわなと震えだしていた。
「な、なんで悠斗がそんなにデレデレしてるんだよ!?俺だって悠斗のそんな蕩けそうな笑顔見たこと無いのに!何なんだよお前!どうやって悠斗たぶらかしたんだ教えろよ!大体悠斗は俺のなんだぞ!?許可なく勝手に悠斗に触るなよな!!」
「ちょっと1回その窓からユー キャン フライしてきてお願いだから、ちゃんと見送るから最期を」
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