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ようやくGが消しゴムを取った。
「いきなり何なんだよお前!!俺に消しゴム詰めたと思えば、変なことまくし立ててきて!人にこんなことして許されると思ってるのか!?」
「へーふーん。Gってヒト科なんだ初めて知った」
「Gってなんだよ!!俺の名前は春樹だ!だいたいお前、昨日俺に嘘ついただろ!秀に聞いたぞ、お前の名前悠斗っていうんだってな。あっ俺、悠斗って呼ぶから俺のことも春樹でいいぞ!」
でたな、王道の名前呼び強要制度。
「どうしてそうなった。お前には文脈というものがないのか」
「お前じゃなくて春樹だって!お前そんなことばっか言ってると友達できないぞ!?分かった、俺が友達になってやるよ!俺心広いし、さっきの許してやるからさ!」
Gと友達になれと言うのか。
そんな恐ろしい真似、俺にはできない。
「あのさ。私は、あなたと、友達に、なりたく、ないんです。お分かり?」
分かりやすいよう馬鹿丁寧に言ってみたら、Gが顔真っ赤にしてキレてきた。
「悠斗っ俺が友達になってやるって言ってんだぞ!なんでそんな意地悪ばっかしてくるんだよ!」
「あなたがウザいから」
そこで、ようやく我に返ったらしい吉野と不良(笑)も一緒になってキレた。
「柊!春樹がこんだけ優しくしてんのに、なんだよその態度!」
「まじでウゼェなお前。失せろ」
言われなくとも失せるっての。
不良ちょっと怖いとか別に思ってないし。
「言われなくとも失せるさ。俺はお前らと話す気ないから、席着いても話かけんなよ?分かったならこれでお開きだ」
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