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今日土方さんから聞いたことを、その翌日に総司さんに話した。
そしたら総司さん、少し寂しそうな顔をしてからすぐに笑顔になって
「ならば、僕が早く元気になって
2人の穴を埋めなきゃ、ですね!」
って言ってくれた。
総司さんはずっと、もう自分が長くないことを理解していたはずなのに。
どうしてそんなことを言ってくれるんだろう、と思ったけど。
もしかしたら、離脱の話を聞いてから落ち込んでいた私を励ましてくれたのかもしれない。
自意識過剰かもしれないけど。
そう思ったら、
どうして、総司さんみたいな素敵な人が死病になんてなってしまうのだろう、って。
神を恨まずにはいられない。
というのも
総司さんが、ついに起き上がることが困難になりつつあったからだ。
きっと、来年にはもう総司さんはいない。
涙が止まらなくなる。
だけどこの涙は絶対に総司さんには見せられない。
総司さんよりも強くある必要が私にはあるのだ。
「頑張れ、自分。」
最期の、最後まで。
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